今回は死産リスクについての話なので受け付けない方はスルーしてください。
息子は20週半ばにはじめて逆子と知らされ、それ以降は出産まで1度も頭位に戻ることはありませんでした。そのため予定帝王切開になることは割と早い段階から覚悟していました。
▲新生児のころの息子
全然キラキラしていなかった妊婦時代
主治医の言うこともきかずに飛行機に乗れるギリギリの週数で遠方へ出張していた不良妊婦のくせに、ネットや育児書を見るとついついネガティブな情報ばかりが気になっていました。お腹の赤ちゃんがちゃんと生きていてくれているかいつも心配で、毎夜心音計で生存確認してはホッとする日々。今思うと無謀な行動とネガティブ思考がまったく 合っていないのですが当時は・・・。まもなく臨月を迎えるころ、とある投稿サイトで産休に入った後にお腹の赤ちゃんが亡くなった方の話に衝撃を受け、さらに育児書に周産期の死産の原因のひとつとして「臍帯過捻転」がイラスト入りで載っていたのを見て不安がピークに達しました。胎動の激しい息子なのでへその緒がねじれたり絡まったりしたら・・・と考えると怖かった。
37週で帝王切開することを決めた
いよいよ帝王切開が決定し、分娩予約をする時、37〜38週で希望日を選んでくださいと言われ、迷いなく37週の一番早い日程でとお願いしました。「37週だと呼吸機能が未熟で保育器に入るかもしれない。38週の方がそのリスクは減るけど」と主治医には38週を勧められたけれど、どうしても37週はゆずれませんでした。
日本での死産の発生確率は?
厚労省の最新の統計を見ると、毎年100万人の赤ちゃんが生まれているのに対して、死産は2.3万件、そのうち自然死産といってお腹の中で亡くなってしまうケースは1.1万件、22週以降の死産は3千件。つまり、お腹の中にいる赤ちゃん1000人のうち23人は生まれてこれず、そのうち10人はお腹の中で亡くなり、3人は22週以上の妊娠後期に亡くなってしまうということです。妊娠したら無事に生まれてくるのが当たり前ではないことを突きつけられるデータです。死産の原因を調査した研究によると、原因不明が25%、常位胎盤早期剥離が18%、胎児形態異常(染色体異常など)が17%、臍帯因子(へその緒のねじれや絡まり)が16%などで、それら原因の発生をお母さん側の努力で防げるものではないんですね。唯一、防げる可能性が原因としては母体疾患や感染かと思いますが、それらは死産の原因のわずか5%未満にすぎません。
死産リスクを少しでも減らすためにできること
死産の原因は不可抗力の部分が大きいですが、それでも少しでもリスクを減らすためにできることはあります。
●妊娠前に風疹の予防接種を受けておく(接種後2ヶ月は避妊が必要)
●リステリア菌リスクのある食品をさける(生チーズ、生ハム、パテ、スモークサーモンなど)
●緊急時の体制が万全の産科を選ぶ(死産の原因トップの常位胎盤早期剥離は大量出血をともない症状が劇的に進行するので、提携病院への緊急時搬送のタイムロスが命取り)
●医療行為受けられない場所での出産は避ける(上と同じ理由)
●妊婦検診はどんなに忙しくても毎回必ず受ける(飛び込み妊婦26名中、6名が死産したとの青森県立中央病院での報告あり)
●胎動が少ないなど何か異変を感じた時点ですぐに産科に連絡する
わたしのケースでは、予定帝王切開の1週間前の夜に水分多めのオリモノを破水とかんちがいし、念のため産科に夜間連絡先に問い合わせしたところ受診するよう言われました。結果、破水はなかったものの切迫早産のため緊急入院となりました。当日まだ働いていたので、そのまま気付かずに翌日も出社して会社で破水なんてことになっていたらと思うと(逆子は破水すると危険 )、ゾッとしました。さらに出産後に息子の首にへその緒が二重に巻いていたと知らされ、妊娠・出産は死と隣合わせなのだと思い知りました。
以上、たまにはまじめな話も書くタカエマでした。少しでもご参考になれば幸いです。